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『横須賀歌麻呂のYARIMAN HUNTERほのぼの撮影日誌』vol.6


11月18日 土曜日 曇り

撮影6日目。

遂にその日が来てしまった。

こんな仕事をしているからにはいつかそういう日がくるかもしれないとは思っていたが本当にその日がやって来てしまった。

遂に「濡れ場」を演じる日がやって来てしまった。

セックスをしたことはある。

土曜の夜はだいたい鉄の塊に跨ってガソリンを揺らしてるか、女に跨って腰を揺らしてるか、どっちかだ。

でも人様にそれを見せるのは初めてだ。

べつに本物のセックスを見せる訳じゃないじゃん、セックスの演技じゃん、と思うかもしれない。

そんなことはない。

世間の人々は俺のことを《セックス界の山田勝己(ミスターSASUKE)》と呼んでいる。

そんな俺の「濡れ場」を見た人々は、
それこそが《侍セックス》と受け取るに違いない。

人々は俺に《セックス維新》の幻想を抱いているからだ。

期待を裏切る訳にはいかない。

それに俺自身、観客として濡れ場を観る時には高いクオリティを求める。

中途半端な濡れ場なら必要ないと思ってる。

乳首を出してない濡れ場なんて星のない夜空のようなものだ!

乳首を出さない女優なんて「それが大事」を歌わない大事MANブラザーズバンドみたいなもんだ!

負けないこと!投げ出さないこと!逃げ出さないこと!乳首出すこと!

それが一番大事!

話が逸れてしまった。

人々が求めているのは勃起できる濡れ場だ。(乳首やクリトリスも含む)

先輩芸人のヘブリスギョン岩月さんがいつかこんな事を言っていた。

「昨日、園子温監督の『冷たい熱帯魚』を観たんだけどさ〜 、でんでんさんが神楽坂恵さんのおっぱいを揉むシーンでチンコ勃っちゃってさ〜 、ムラムラしちゃってさ〜 、そのあとの話に集中できないからさ〜 、一旦シコってスッキリしてから続きを見たよ〜」

珠玉の言葉だ。

濡れ場とはズリネタにされることこそが正義なのだ。

ポールポジションチンポと呼ばれる俺にとって濡れ場はその真価が問われる最大の正念場だ。

そんな横須賀歌麻呂の集大成と言える濡れ場とは一体どんな濡れ場なのか?

是非、劇場で目撃していただきたい。

ひとつだけ言えることは

御婦人の方々はパンティを2枚用意して劇場にお越しください。

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